【医療従事者が解説】プロテインは効果的?肝臓に悪いって本当?

【医療従事者が解説】プロテインは効果的?肝臓に悪いって本当?

運動後に摂るべき栄養素は?と聞くと多くの方がタンパク質と答えるのではないでしょうか。それくらい運動後のタンパク質摂取は一般的になっています。

最近では健康志向の高まりから低糖質、高タンパク質の食品がコンビニにも並ぶようになり一般的な認知度も高くなっているタンパク質。その中でもプロテインは数百mlで1日当たりの推奨摂取量の1/3ほどを手軽に摂取できるため筋肉をつけたいボディビルダーのみならず多くの人が手軽に飲んでいると思われます。

しかし、プロテインが腎臓や肝臓に悪いという声もあります。これは本当なのでしょうか。この記事では客観的な立場からプロテインによる体への影響をお伝えしていきます。

「プロテインは肝臓に悪い」は本当か

プロテインに関するネガティブな記事が今話題となっています。

「プロテインを飲んではいけない」健康のために運動する人に多い根本的勘違い タンパク質摂取で筋肉はつかない | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

https://president.jp/articles/-/45256

筆者の言葉を引用すると、この記事では以下の3つのことを説明しています。

  1. 筋トレをしてもタンパク質を摂取する必要はありません。
  2. タンパク質を摂取しても筋肉はつかないし、運動のパフォーマンスも上がりません。
  3. タンパク質を摂りすぎることで腎臓を悪くします。

また、上の記事では腎臓にフォーカスしていましたが、体内に吸収されたタンパク質を排泄するためには腎臓だけでなく肝臓の働きも必要になるため肝臓への影響を指摘する以下の記事もあります。

プロテインで肝臓や腎臓に負担も…正しい摂取方法とは? | ニュース3面鏡 | ダイヤモンド・オンライン

https://diamond.jp/articles/-/236234

これらの記事で語られている様にプロテインは本当に腎臓や肝臓に悪い食品なのでしょうか。

客観的な立場からプロテインによる体への影響を解説していきます。

肝臓とタンパク質の関係について

体の中に入った食物は胃や腸で分解、吸収され肝臓にたどり着きます。

肝臓ではタンパク質を代謝(栄養素が合成・分解されていく過程のこと)する働きがあります。

ここでタンパク質はアミノ酸となり血管から筋肉などの各部に入り、再びタンパク質となります。

そして筋肉で使われたタンパク質は肝臓や腎臓などで再びアミノ酸へと分解されます。その後一部は再びタンパク質へとなりますが、不要となったアミノ酸は分解され、尿となって体外へ排出されます。

そのためタンパク質の取りすぎは肝臓への負担が増えることが予想されます。

また不要なタンパク質は最終的には排出されることから、タンパク質の摂りすぎは意味がなかったり、体に良くない影響が生じる可能性があると考えられます。

タンパク質の適切な摂取量とは

厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586557.pdf

によると18歳〜64歳の1日のタンパク質の必要量は男性で50g、女性で40g、推奨量は男性65g、女性50gとなっています。

反対に上限はというと研究の妥当性が十分でないという理由で設定はされていません。

しかし他の栄養素とのバランスを考慮し、1日のほとんどをデスクワークで過ごした場合は110〜115g、立ち仕事や移動などで歩くことも多い場合は130〜135g、トレーニングなど高負荷な運動をした日では148〜153gまでと設定されています。

また他の研究では、体重1kg当たりタンパク質1.5g、もしくは1日100gのタンパク質摂取では通常や低タンパク質食を取った場合に比べても違いが見られなかったというものもある様です。

プロテインの画像

プロテイン摂取量の具体的な上限は?

では実際にプロテインを飲む量はどれくらいに抑えておけば良いのかをここではお話ししていきます。

国民健康・栄養調査|国立健康・栄養研究所の調査によれば2019年の成人の1日あたりのタンパク質摂取量の平均は72.2gとなっており、推奨量よりも多く摂れていることがわかります。

https://www.nibiohn.go.jp/eiken/kenkounippon21/eiyouchousa/keinen_henka_eiyou.html

そのためトレーニングをした日でも150g―72.2g=77.8gまでにプロテインを抑えておくことが望ましいと思われます。

プロテイン1食当たりのタンパク質量は約20〜30gほどですのでトレーニングをした日には1日2〜3食分を上限にする必要があると思われます。

逆にデスクワークの人がトレーニングをしない日でも3食プロテインを飲んでいる場合では72.2g+約60g=132.2gとなり、1日の摂取上限である110〜115gを超えてしまいますのでタンパク質の摂りすぎということになり、腎臓や肝臓などの内臓への悪影響が起こる可能性があります。

おすすめのプロテインは

内臓への影響が少ないプロテインはまだ研究途中のようですが、動物性タンパク質の過剰摂取が糖尿病の発症リスクがあり、植物性タンパク質は関連がないか、むしろ予防に働いているという研究があります。

また現代の食生活は肉や魚などの動物性タンパク質が中心となっているため植物性タンパク質を取れるソイプロテインが栄養バランス的にもおすすめできるプロテインとなります。

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引用元一覧

「プロテインを飲んではいけない」健康のために運動する人に多い根本的勘違い タンパク質摂取で筋肉はつかない | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

https://president.jp/articles/-/45256

プロテインで肝臓や腎臓に負担も…正しい摂取方法とは? | ニュース3面鏡 | ダイヤモンド・オンライン

https://diamond.jp/articles/-/236234

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586557.pdf

国民健康・栄養調査|国立健康・栄養研究所

https://www.nibiohn.go.jp/eiken/kenkounippon21/eiyouchousa/keinen_henka_eiyou.html

<参考文献>

標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野 生理学 第3版 石澤光郎、冨永淳 2007

監修者からのコメント

内科医、医師免許取得

タンパク質は人体に必要な栄養素であることは間違いありません。しかし過剰摂取は内臓に負担をかけてしまうこともまた違いありません。特にタンパク質の過剰摂取によって、腎臓が弱ってしまっている糖尿病の方などの腎機能を更に低下させてしまうとの報告もあります。健康な方でも決して無関係ではありません。ダイエットのために過度な糖質制限をすると結果的にタンパク質過剰になっていることもあります。体重が落ちても内臓が悪くなっては意味がありませんよね。体を引き締めたい、または筋肉を付けたいのであればトレーニング後にバランスが取れた食事をとり、睡眠をしっかりとることで成長ホルモンの分泌を促すことがとても有効です。